03-3531-6311 お問い合わせ
ご案内

換気設備の基礎知識2024.10.29

昔の日本の住宅は、隙間風が入って自然に換気されていました。しかし現在は、住宅の気密性が高いので自然換気が難しい状態となり、建材や家具などから化学物質が発生した場合はそれが住宅内にとどまりやすく、シックハウス対策として24時間換気システムが義務付けられています。

建物の機械換気設備は3種類あります。それぞれを簡単にご説明します。


(出典元:「建築基準法 図解雑学」高木任之著 2005年03月発行 出版:ナツメ社)

第一種機械換気は、オフィスビルや映画館などで採用されている、空気の出し入れ(給気と排気)の両方を機械で行うものです。換気量を確実に確保できるのがメリットですが、ダクト設置費用や運用コストがかかるのがデメリットです。

第二種機械換気は、機械を使って給気し、排気は自然に行うシステムです。メリットは、室内の空気圧が高く外気が入りにくくなることで、手術室や給食室などに使われています。デメリットは、室内に湿気があると壁などに結露が発生することがあるという点です。

第三種機械換気は、自然吸気と機械排気です。設置費用やランニングコストも比較的安いため、ほとんどの戸建て住宅は第三種機械換気を採用しています。台所・トイレ・浴室用の換気扇がそれです。住宅内の空気圧が低く外気が入りやすい状態になっているので、暖房や冷房を利用している場合は外気の影響を受けやすくなるのがデメリットです。

以上のように、それぞれの建物の使用目的や環境を考えた上で、適切な換気システムが採用されています。